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耐光性

絵画制作に真剣に取り組んでいるアーティストにとって、耐光性は重要な問題です。時間の経過に伴い描いた絵が退色/変色することはよく知られていますが、特に、光、熱、塵、湿気といった環境要因にさらされた場合にこのような傾向が顕著になります。そこでダーウェントでは、耐光性評価試験を繰り返し実施することで、最高の発色のカラーをお客様にお届けするようにしております。

その際に使用するのは、ISO 105ブルーウール試験法です。これはもともと繊維業界用に考案されたものであり、1~8の等級付けが行われます。7以上は「GOOD」とされ、美術館並みの環境条件であれば100年よりさらに長い間、色が保たれることになります。

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耐光性試験とあわせて、顔料に吸収される光子の量(光の強さ)を計測する分光光度計を用いた厳格な色試験を実施しています。

この試験は色の違いを測定するものであり、以下の3つの指標で構成されます。

1. 色の明暗

2. 彩度

3. 色相

デルタE測定法(人間の眼が色の違いをどう認識するかを調べる方法)を用いて、顔料を基準値と照らし合わせて比較分析し、評価値が3を上回れば許容範囲とします。高度な専門家チームが、分光光度計と目視による色の調整を行っています。

テクスチャー

ダーウェントでは、鉛筆のテクスチャ(柔かさ、蝋のような質感、ザラザラ感)が適切かどうか、ひとつひとつ人の手でチェックしています。水溶性製品については、溶解度の測定もあわせて実施し、すべての鉛筆について基準と照らし合わせてテクスチャの試験を行っています。

また、ライティングマシンを用いたさらに高度な試験方法の導入を現在検討しているところです。ライティングマシンでは、鉛筆を繰り返し使用することで、テクスチャと硬度のテストを行います。

強度

鉛筆の芯の引張強度を調べる試験も重要です。この試験を行う機械には以下の2種類があります。

1. Kgおよびニュートンで強度を測定する手動式の機械

2. 原料の引張強度を測定する張力計。鉛筆を複数のポイントで剪断し、引張強度を調べるほか、鉛筆を斜めにした場合の剪断点、鉛筆の先の消しゴムの強度、木軸の引張強度、接着剤の接着性の測定にも使用できます。

ダーウェントでは、木軸に入れる前の芯の段階でせん断試験を行い、十分な強度があることを確認しています。

粘度

ダーウェントでは、使用する塗料の流動性や粘度の試験を専用の機械を使って行うことで、コーティング剤が垂れることなく、安定した状態が保たれることを確認しています。試験の手順は、粘度を表す単位であるセンチポアズ(cP)で値を測定し、これを基準と照らし合わせるというものです。